2016年12月8日木曜日

違法プライズとコンプラと中小ゲーセン

大体ゲーセンの人たちがあーだこーだ言ってる案件について。


自分の意見をまとめると

・トラタワあきません
・ニッチャーはニッチャーのままでいなければいけないのよ
・企業のコンプラと消費者の需要との対立ですなー

という3本立てです。



  • 違法プライズのスケール感
とりあえず、今回やらかしたトラタワ系列、どれくらいやらかしていたかというと

社長らは容疑を認めた上で、「偽グッズを入れたゲーム機は1週間の売り上げが約170万円あった」と話しているという。
引用:ラブライブ!偽グッズを景品にした疑い ゲーセン摘発


一週間の売上が170万という事は52週を掛けると年間8840万、1億近くを違法プライズで稼いでいた計算。

AOU発表の2014年のプライズ売上高約1800億円、東京での売上を人口比を考えて全体の10%とすると180億円、クレーンゲーム研究所だけで東京全体の0.5%近くの売上を計上していると考えると、流石にメーカーとしても放っておけない規模。残念だが当然。


んで、トラタワの親玉(株式会社トライ株式会社トライ・アミューズメント←修正しました)の財務状況を断片的に見る限り、全体売上の相当な部分を違法商品クレーンゲームの売上に依存していて、ちょっと立て直すのは難しそうというか、普通に考えると倒産待ったなしなんかなぁという印象。

参考:TDB企業サーチ(サービスを利用すると500円かかります)

ここで500円支払って見た感じだと、2014年度と比べて2015年度は売上も利益も伸ばしている。2年分しかデータがないので違法プライズが高成長分野かどうか判断するのは早計だが、規模が大きい事は確か。気になったら支払ってデータを見てみるといいかも。



  • 結局何故トラタワのネット回線は止められたか

大体契約書には反社会的行為やってる事が解ったらサービス停止すんよ、みたいな条文があるようで、メーカー側も警察から摘発を食らったというお墨付きを持って、停止とした説が有力。そりゃヤ〇ザと取引しているのバレたらあきませんし。


コンプライアンスの問題だと、他の企業も横並びで止めにかかってくるだろうからいよいよもって死ぬが良い、という事になりそう(KONAMIとTAITOはまだ動かしているのかしら)。

ただ、こういう措置を見て他の中小ゲーセンが「次はうちが制裁食らうんじゃないか」と戦々恐々としている状況を見ると、あまり良い方向に動いていないかなぁと。


  • 大企業がカバーできないグッズを補完する役割としての違法プライズ

この辺は完全に門外感なので憶測。クレーンゲーム研究所みたいな所が大きく業績を伸ばしたりするのは、お墨付きを得た正規品だけでは、顧客の需要をカバーできない事の裏帰しでもあったりする。だから違法行為であるにも関わらず、クレ研を擁護する人は後を断たない。

違法プライズが厳しい環境にあるゲーセンでの数少ない成長分野として認知していた中小ゲーセンも多いだろうし、正直今回の制裁行為で自社の稼ぎ頭が潰されたとしてメーカーにヘイトを抱く所も多いだろうなと。


メーカーの立場からすれば利益を奪っていく違法グッズを取り扱う業者は完全に敵だし、そういう分野の台頭は絶対に放置してはいけない。ただ、メーカー側にも消費者の需要を満たせていない現状がある訳で、その辺何かしてくれませんかね?と顧客側からはなる。企業の利益とコンプライアンスと顧客の欲求が相反している。

どの業界でも見られる事ではあるんだけど、何処かに落としどころがあればいいですね、と。


追記・完全に憶測でした。申し訳ありません。

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